登場人物(かなり掻い摘んでいます)
正太郎 主人公?年の割には幼く一部のお姉さんには大人気
みく パワー系のお姉さん。正太郎の事が好き
さくら 正太郎の妹。PCオタク&オカルトオタクだがその容姿から異性に人気がある
鈴音 正太郎の母親。正太郎同様年の割には若くたまにさくらの姉だと思われる
清太郎 正太郎の父親。結構格好良いのでマダムを問わず若い子にも人気だが巫女さんオタク
「暑いよ〜」
夏、Tシャツ&短パン姿で扇風機を抱え込んでいるみく
「確かに今日は暑いよね」
正太郎は扇風機が取られているので団扇で仰いでいた
「な〜正太郎、どっか涼しいトコにでも行かへんか?」
「何処かって言われても見当付かないし、何処も暑いと思うよ」
「ほら、あそこの喫茶店なんかどうや?クーラー効いとって涼しいで」
「喫茶店に行ったら何か注文しなきゃ駄目だし、そんなお金僕持ってないよ」
「ウチも小遣い使ったからな〜」
そんな話をしていると外出していたさくらが帰ってきた
「ただいま」
「おかえり」
「相変わらずだれてるわね」
「今年の夏は特に暑いから仕方ないよ。お姉ちゃん、暑いの嫌いらしいし」
「じゃあ、プールに行って来れば?」
その言葉に機敏に反応するみく
「プールか・・・ここ数年行ってないし行ってみようかな」
「ウチは行かへんで!」
否定するみく
「プールに行ったら涼しいよ。お姉ちゃん」
「行かへん!」
正太郎が言うにも断固拒否するみく
その否定ぶりを見てさくらが一言
「もしかして泳げないんじゃない?」
その言葉に反応するみく
「ウ、ウチが泳げない訳ないやないか・・・」
「じゃあ、行こうよ」
「今はそんな気分とちゃうねん。それに水着持っとらへんし・・・」
「水着なら今から買いに行けばいいじゃない」
「そうだよ、別に今日行くって訳じゃないし」
「でも・・・」
さくらは渋っているみくの近くに行き耳打ちをする
「プールでデートって夏らしいくて良いよ〜女の子は水着で男の子を悩殺できるからね」
その言葉に対してみくは立ち上がり
「・・・分かった、水着買いに行く」
そう言って自分の部屋に戻る
「それならお母さんに水着代貰わないとね」
みくの去った後さくらは神社にいる鈴音の元へと出ていった
20分後
みく一人では選べないのでさくらが一緒に行く事になった
「行って来ます」
「正太郎、行って来るで」
「さくらもお姉ちゃんも行ってらっしゃい」
そう言って家を出たもののすぐに凹むみく
「あのな、ウチ本当は泳げへんねん」
「別に良いじゃない、悩殺するのが目的だし。それに泳げなくったってお兄ちゃんの場合『じゃあ、練習しよう』って言うと思うし
泳げない女の子を手ほどきするって言うのも男の子にとっては嬉しいらしいから」
「そんなもんなんか?」
「そんなものよ(お兄ちゃんがそれに当てはまるかは別だけどね)」
「ん?今何か言うた」
「ううん、こっちの話」
「そうか・・・シチュエーションで攻めるんやな」
「そうだよ。これでお兄ちゃんもメロメロになるって(希望的観測だけど)」
「さっきから最後が聞き取り難いんやけど」
「気のせいよ」
そう言って近くのデパートへ向かう
「うーん、デパートはやっぱり涼しいな〜」
「ほら、そんな所に立ち止まってないで水着売り場こっちだよ」
そう言って腕を引っ張る
「分かってるって」
引っ張られるがままに連れて行かれる
そして水着売り場に到着した
「とりあえずどのタイプに・・・」
そう言ってみくを見るさくら
数秒後
「どう考えてもワンピースじゃないわね。悔しいけど」
そう言ってさくらはビキニの方へ
「何か色々あるな〜」
一方みくはマネキンが着ている水着を観察していた
「お姉ちゃん、コレなんかどう?」
さくらが持ってきたのは白のビキニ
「そないな事言われてもウチよく分からへんし・・・それにコレやと何か取れそうやん」
「そうよね。お姉ちゃんはオシャレに無頓着だしね」
そう言いながら色々と捜すさくら
そして何かを思いつく
「そうだアレにしよう」
何かを思いついたさくらは店員の所へ行き色々と話し込んでいた
「うわっ、何やコレ後ろ紐みたいやで」
その間みくは水着に突っ込みを入れていた
「ちょっとお姉ちゃんこっちに来て」
呼ばれたみくはさくらの方へ行く
「何や?」
「とりあえずコレ着てみて、サイズが合うかどうか分からないけど」
みくには何か良く分からないがさくらに渡された水着を持って更衣室へ
数分後
「コレで良いんか?」
「うん、お兄ちゃんにはコッチの方が効果あるかも知れないし」
「そうなんか?じゃあ、コレにしよ」
そう言って水着を買って帰る事にした
「そう言えばお兄ちゃん水着持ってるの?」
帰ってきたさくらは一番にその事を聞いた
「水着なら中学の時に使っていたのがあるよ。さっき試しに穿いてみたら着られたし」
「(やっぱり・・・)」
案の定と言ったようにそう呟くさくら
「それでね、お兄ちゃん。お姉ちゃんの事なんだけど・・・」
さくらはチラッと廊下側を見る
「お姉ちゃんがどうしたの?」
「それがね、お姉ちゃんカナヅチなのよ」
さくらの言った言葉に正太郎は少し考えて
「そうなんだ。だったら泳げるように練習しないとね。泳げた方が楽しいし」
「だって、お姉ちゃん」
そう言ってさくらが向いた先に壁際でこちらを見ているみくが居た
「ホンマか?」
「本当だよ。水中を泳ぐって気持ち良いよ」
「正太郎が教えてくれるんか?」
「うん。僕泳ぐのは得意だから教えられるよ」
「だから明日はプールに行ってお兄ちゃんに泳ぎを教われば完璧だよ」
「そやな。それやったら明日は特訓やな」
「頑張ってね。お姉ちゃん」
こうして一日は過ぎていった
翌日、鈴音が作ってくれた弁当を持ってプールへ向かう二人
「お姉ちゃん、僕は更衣室を出たら目の前に見える監視台の下にいるから」
「わかった」
そう言ってそれぞれの更衣室へ
数分後、正太郎は監視台の下へ向かう
「お姉ちゃんまだかな〜」
「女は支度に時間が掛かるもんだぞ、正太郎」
「えっ?」
そう言って声がした上の方を見ると監視台には清太郎が座っていた
「何やってるの?お父さん」
「ああ、友達が監視員やっているんだが風邪を引いたらしくてな監視員やってくれって頼まれたんだ」
「そうなんだ」
「だからと言って飛び込みなんかするなよ・・・とは言ってもお前はそんな事しないな」
「うん。それに今日はお姉ちゃんが泳げるように練習するだけだし」
「へぇー(俺は単なるデートだと思っていたがさくらが言っていた事は本当だったんだな)」
そう思いながら頷く清太郎
そんな事を話しているとみくがやってきた
「正太郎待たせてごめんな」
「ううん別にお父さんと話していたから」
「パパさん?何処や」
「上だよ」
「ホンマや、パパさんおはよう」
みくの姿を見て唖然とする清太郎
「(昨日さくらと水着を買いに行った筈なのに何でスクール水着なんだ?)」
そう、みくが着ていたのは紛れもなくスクール水着である
しかもご丁寧に「2−D 柳木」とゼッケン付き
「どないしたんパパさん?」
「いや、何でその水着なのかが気になって」
「ん、コレか?何かさくらがコレがええって言ったからコレにしたんや」
「じゃあ、何でゼッケンが付いているんだ?」
「このゼッケンはママさんに昨日『コレ来るんや』って見せたら付けてくれた。付けたらきっと練習に気合いが入るって」
「(相変わらずだな鈴音ちゃん)」
そう思う清太郎であった
「で、何処で練習するんや?」
「うーんと・・・ここは深いからあっち」
正太郎は左方向にある25mプールを指し示し向かって行く
そしてその後を付いて行くみく
「ここなら足が付くから大丈夫」
そう言ってプールに入った正太郎は肩から上が水上に出ている状態だった
「そやな」
みくもプールに入ったがみくは胸部から上だった
「お姉ちゃんは水に顔浸けられるよね?」
「大丈夫やで」
「じゃあ、水の中で目を開けられる?」
「それも大丈夫やで」
「となると次はバタ足の練習だね」
正太郎はプールサイドに手を掛けて俯せになりバタ足をする
「こうやって足を交互に動かすんだよ。あと息づきの時は顔を上にするんだよ」
「こうか?」
みくは正太郎の言うとおりにバタ足の練習をする
「うん、ちゃんとできるてるよ。次は僕が手を持つから端から離れて練習しよ」
正太郎はみくの後ろ側に回り両手を出す
「(これが昨日さくらが言っていたシチュエーションなんか?)」
そう思いながら正太郎の手を握るみく
「じゃあ、行くよ」
そう言って後ろへと歩く正太郎
一所懸命バタ足の練習をするみく
数分後、プールサイドの反対側に着いた正太郎達
「いつも思うけど飲み込みが早いね、お姉ちゃんは」
「教える人の教え方が良いからとちゃう?」
みくは照れながらそう言った
「ううん、そんな事無いよ。お姉ちゃん自分に自信持った方が良いよ」
「・・・そやな」
素直に返されてちょっと残念なみくであった